香典は葬儀の参列者のほぼ全員が持参する(一部地域を除く)ため、人数によっては金額が非常に大きくなります。香典は半返しか3分の1が基本とされますので、誰からいくらいただいたか把握しておかなくてはなりません。そこで、香典返しの時に困らないための、香典の整理方法についてご紹介します。
香典は「お香の代わり」という意味がありますが、家族を失った遺族への援助の意味合いも含まれているため、遺族はその気持ちに対してのお礼として「香典返し」を行います。
注意点としては、葬儀参列者のほぼ全員が持参するため、「どこの誰にいくら包んでいただいたのか」がわからなくなりやすいことです。一般的に香典返しはいただいた金額の半額か3分の1を目安に行うため、「どこの誰にいくら包んでいただいたのか」を把握しておかなくてはなりません。そのためには、葬儀の受付で参列者の名簿(リスト)を把握することが大切です。一般的には、葬儀の受付で芳名帳や会葬カードなどに記載してもらい、この名簿をもとにリスト化をします。
現在は少しでも手間を省くために、受付で「会葬カード」と呼ばれるカードを渡し、参列者に住所・氏名を記入してもらうことが増えています。このカードはバインダーに綴じることができるので、香典の整理に便利です。名簿を作成する際は、エクセルなど表計算ソフトを使ってデジタルデータにしておくと便利です。香典返しは親族間で連絡を取りながら行うことも多いため、データのやり取りが容易になります。また情報の上書きもしやすい、というのもデジタルデータの使い勝手の良いところです。データ化する際は住所、氏名、電話番号、金額のほか故人との関係も記載しておくと、あとで「これは誰だろう?」ということが起こらずに助かります。
受付で芳名帳や会葬カードを用意していても、記載をせずに香典だけを渡してくる人がいたり、名前はあるのに香典袋がない人もいたりします。そういう人がいないか、香典係の方は特にデータ整理をした後で香典袋の名前と金額を実際にチェックしましょう。また人数・金額が合っていたとしても香典袋はあとから確認ができるように、香典返しが終わるまでは保管しておくようにします。香典の整理は香典返しの際に必要になるので、いただいた人の氏名・住所・電話番号・金額を把握することが大切です。芳名帳や香典帳、会葬カードなどだけでなく、実際にいただいた香典袋も確認してデータを作成しましょう。リストに名前があるのに香典袋がない、逆に名前はないのに香典袋があるといったケースも想定して、必ずリストと香典袋を突き合わせて確認し、香典袋は香典返しが終わるまで保管しておくことがポイントです。